eurogamer: Robin Walkerの語るTF2 (07/5/22)
eurogamerはデザイナーのRobin Walkerに対し、10月発売予定のHL2:EP2に同梱されるTeam Fortress 2について、インタビュー行うことができた。
なぜ6つしかマップが入っていないのか
Robin Walker: マルチプレイの空間では、明らかに来た道を何回も行き来することになる。それがマルチプレイというものだ。あなたが費やすことになるコンテンツは、他のプレイヤーによって形作られる。それがマルチプレイだ。そこで我々は、一体いくつのマップを作ればいいのかを考え、しばらくオンラインPCゲームをプレイしていた誰もが気づくことのひとつに、我々が100のマップを作ろうが関係ないというものがある。コミュニティはプレイしたいと思う5~6のマップを選び、それを飽きるほどプレイし続ける、ということだ。
100もあると、把握するのは無理だと
Robin Walker: まさにそのとおり。コミュニティはちゃんと判断を行っているのだ、と私は思っている。100のマップを万遍なくプレイするとしたら、新規プレイヤーにとってその量のマップを覚えるのは、本当に大変なことになる。もし我々が5つを選べば、新規プレイヤーは参加しやすく覚えやすい。だからごく自然なことなのだ…。TF2を前作よりも再プレイ性のあるものにするかの、我々の観点からすれば、我々が考えたものは、100のマップを作ろうとしたり何やらする代わりに、より再プレイ性のある一つのマップを作ることに集中したらどうなるのだろうか、ということだった。だから我々は腰をすえ、より再プレイ性のあるマップをデザインする試みを行った。そこで我々が行き着いたのは、Hydroと呼ぶマップだ。
そのマップの骨子は、中央の4つのControl pointにある。各チームにはベースが設置され、その間の中央に4つのPointがある。マップが最初に読み込まれた際、その4つはランダムに分類される。つまり、各チームはその中の2つを獲得するが、その場所は一定ではなく、またゲームシステムは、それぞれ敵対するチームの2つのPointを選んでマップを作り出し、全員がそれらの場所にSpawnし、そこから出られないようになる。それからその2つのPointをめぐり、どちらかのチームが別のPointをキャプチャするまでの5~6分の短い戦いを行い、そして切り替わり、システムは空いている場所を選び、別のラウンドを開始する。つまりBlueの防衛すべきPointが1つしか残っていなくとも、Redは他の3つのどれでも防衛することがあるということだ。
ゲームシステムは重複を避ける試みを行うため、我々が2つのPointでプレイした場合、次はなるべく別の2つを選ぶようになる。それと副次的なことだが、もしあなたがPointを攻撃していたとすると、それは多くの場合、あなたにそこを防衛させることにもなる。なぜならあなたがただ攻撃を加えているベース内にいることは、多くの場合、楽しいからだ。そういうわけで、一方のチームが全てのPointを獲得するまで続けられ、それからそのチームが最終ベースを攻撃するのだが、もし防衛側が十分な期間、守り通すことができたのなら、そのチームは別のPointを取り戻すことができ、またしばらく続くことになる。
個々のControl areaは非常に多様であると
Robin Walker: それら全てがまったく別個の性質を持つ。あるPointは非常に開けた水のエリアで、橋がかかっている。またあるPointは全てが屋内の場所だ。このPointは巨大な人工衛星のような感じで、パラボラアンテナの内側で戦う。また別のPointは半分が屋内で、半分が開けた空間となる。そしてそれらが接続される方法もまた、全てが本当に異なっている。そこには山ほどの曲がりくねった通気孔(vent)があり、一方はひとつの通り道しかないものの、もう一方は複数の渓谷を縦横無尽に駆け巡る。そのことが意味するのはもちろん、一箇所で決着が付かない場合、システムはよりハプニングの高い場所へと切り替えることになる。エリア間には劇的な変化があるからだ。
クリスマスの間中雪に降られ、我々の10人くらいは家にも帰れず、6時間か7時間、ぶっ通しでプレイをした。そして最後まで、誰も「もう疲れた」ともなんとも言わなかったと思う。我々はこのことに関して、非常に楽観的だ。我々がここ何年もの間に作ってきたマルチプレイ用のマップの中でも、もっとも面白いもののひとつであると、我々は考えているということだ。
遅延時の対応など、ネットコードはどれほど信頼の置けるものになるのか
Robin Walker: 我々が以前に使用したネットワークシステムと同じものを使用している。TFではCSほどの武器の走査方法の信頼性はほとんど必要ないので、CSでは抱えていたかもしれない問題とまったく同一のものがあるというわけではない。こちらはより、発射体(projectile)ベースのものであるということだ。とはいっても、それはある意味、まやかしに過ぎない。つまり遅延というものは、実際にはまやかしなのであって、現実のものではまったくないということだ。遅延を起こしているプレイヤーが得をすることは、何もない…。
相手があり得ない場所へ撃ってくるということだが
Robin Walker: そのプレイヤーのクライアント側から見れば、まったく同一の状況下にある。例えばもしあなたが隙間を横切り壁の裏側へ走りこんだ場合、遅延を起こしているプレイヤーは、あなたが壁の裏側へ走りこんでから撃ってくるかもしれない。相手の視点からすれば、通常のプレイヤーとまったく同量の時間、あなたを目にしており、その同量の時間の間に撃つことができたので、ゲーム側はすべき見返りを行ったほかに過ぎない。平等の観点から遅延を解消させたわけだ。だから実際のところ、あり得ないというわけではない。
袖章やフラッグのようなカスタマイズ性は
Robin Walker: 我々が前々からやってみたいと思っているものだ。リリース当初からそれをサポートするつもりはない。我々が行っているSteam Communityでは、よりカスタマイズ性が持てるよう推進している。例えば誰もが目にするTFのスコアボードにはアバターのようなものがあり、全てのプレイヤーに用意されている。我々はその類のものをいろいろ入れるよう努力している。だから我々のネタがつき、プレイヤーに操作させるようになるまでは、長い時間がかかるのではないかと思う。とはいえ、我々はもちろんそうさせたいのだろうと、私は思っている。
Ghost Recon Advanced WarfighterやRainbow Six Vegasのような野心的なインタフェースから学んだものは
Robin Walker: これはよい質問だ。ある意味、我々の哲学に立ち返るものだからだ。画面上に多くの要素を詰め込むのは実際のところよくないことである、という哲学が我々にはある。インタフェースを通じて問いかける量が増えれば増えるほど、あなたは世界に注視しなくなり、インタフェースばかり見つめることになる、という点において、よくならない、ということだ。そしてまさにこの例に当てはまるものとして、Spyがある。私が述べたように、もし同一チーム上であなたが変装していた場合、敵の姿に見えると混乱するため、Spyのままに見える。我々の初期のバージョンでは、頭上にアイコンを表示させ、Heavyなどに変装していることを知らせていた。これにより我々が気づいたことは、この方法でインタフェースの全てを解決しようとすると、誰もがキャラクタではなく、その頭上に注目し始めるということだ。だから我々は、代わりにその人物に覆面をかぶせ、その問題を解消するとともに、よりずっと興味深くさせることに成功したわけだ。
我々が気づいたものは、「いいや、単にHUDの要素を追加するだけじゃダメだ。それにただ括弧で補足するだけじゃダメだ。みんなの頭上にマークをつけるだけじゃダメだ」と、自身に問いかけるたび、より興味深い方法で問題を解決する傾向にある、ということだ。それによって、ゲームはもっと楽しくなる。だから我々の焦点は、世の中の情報をどのようにして伝達すればよいのか、ということを行ってきたというわけだ。HUD要素をただ上に重ねていくのではなく、ね。
コミュニティのマップ製作者を奨励する試みは
Robin Walker: そこには多くの異なる要素がある。我々が過去に解決しようと試み、現在もよりよい方法で解決する試みを続けているものに、この流通の問題がある。HL1を出荷するよりもはるか前、コンテンツのプロデューサーとしてQuakeのコンテンツを作ったとする。それは私の事なのだが、問題は、Quakeを持っている人達にそれを見つけさせるにはどうしたらいいのか、ということだった。その当時、私はPlanetQuakeや誰かにメッセージを掲載してもらうよう試みたのだ。もし同様に私がHL1を持っているユーザだとしたら、HL1のModを見つけられるようになるべきなのである。だから我々はModブラウザを作り、流通の問題を解決しようとした。そしてHL1のMod情勢は、誰もが目にしたどれよりも巨大なものとなり、我々はそれが不可欠な要素だったのだと考えている。
だから我々がこの新たなSteamで試みていることに、Modだけではなく、他の人々にとっても解決するような、流通問題の核心をつく試みがある。SteamではすでにGarry's Modなどにリンクをはっており、Modの流通をよりよく解決することができるのだが、我々はまだ、よい仕事をしたとはいえない…。マップを作ったり、サウンドパックや新モデルのパックを作ったりした場合のことだ。そういったものに対する流通システムは、QuakeでのModで生じていたこととまったく同じ問題を抱えている。我々は常にコンテンツを生み出す人間が直面している問題を調べ、解決する試みをしており、現時点では、そういった者達にとっての一番大きな問題は流通である、と我々は考えている。どうやって人々にあなたが作ったマップを知らせればいいのか。そしてもし、それがCSのマップの中でも最高のものだとしたら、どうやって人々はそれを知ればいいのか。どうやってサードパーティ製の良質なコンテンツを見つける手助けをすればいいのか。そしてそれが、Steam Communityの内容に不可欠な要素なのだ。
リリース後の新規マップやクラスの追加を行うロードマップはあるのか
Robin Walker: 他のValve製品と同じく、出荷後もたくさんの追加要素を得られる。我々にはすでに、今後取り組むことになるある程度の計画があるのだが、今すぐにお話しできるものはないと思う。ただ、もちろん、他のValve製品と同じく、出荷後もたくさんの追加要素を無料で得られることを期待していいと思う。
リリース後の新規マップや要素などの対象リストは
Robin Walker: 我々は常に技術やエンジンなどを推し進めている。追加コンテンツの観点からいえば、我々にはすでに実験を試みているものが少し(a few)ある。我々の計画として、各マップにはそれぞれある程度の新たな要素や体験を持たせるべきというものがある。TFのマップを見れば、我々が出す6つのマップは、それぞれが独自の要素を備えている。Control pointのような共通の構造物の要素は複数のマップに入ってはいるが、各マップでそのControl pointの使い方が異なっている…、例えばHydroはControl pointを使用しているし、Wellもそうだ。しかし、その機能的構造はまったく異なっているので、構造物の要素の使い方という点から、独自であるということだ。我々はそのうち、どんなマップにおいても似たような方法で何らかの興味深いことを行うことになると思う。
Comments
10月発売、というのは始めて具体的に見た数字のような気がします
PCゲームの発売日なんてアテになりませんが
ともかくも、夏だよ、秋だよ、とかよりも範囲が狭くなりましたね
開発は順調なんでしょうか?


