Admin Area

NG: Gabe Newellとのインタビュー #1 (07/10/2)

More from Gabe Newell: part one
Next Generationは、Valve創設者の一人であるGabe Newellにインタビューを行っており、2回にわたって掲載している。Steamの革新、HLシリーズ、Orange Boxなどについて聞いている。

98年のHLリリース時からValveはどう発展し、哲学や目標が変化したか
Gabe Newell: 会社の半分はマルチプレイヤーのオンラインコミュニティ出身だ。Robin WalkerとJohn CookはTF出身だし、Yahn BernierはQuake Editorsを内製した特許弁理士だった。会社の大部分はコミュニティからの直接の出身者で成っているし、ごく初期から運営に携わっている。よってゲーマーのことやゲーマーが欲していることに耳を傾けているし、それを我々の決断に用いている。

HL2リリース後に受けた7千通のメール全てに目を通したというが、読み分けは大変だったのではないか
GN: 誰かが「ゲス野郎…」から始まるメールを送り、それに「怒っているのはよく分かるが、なぜそうなったのか分からないのだが…」と返答したとする。すると、非常に丁寧な返答が来る。「申し訳ない、誰もこれを読んでいないと思ったので。発散したかっただけなんだ。実際のところ、CSがプレイできない」そしてこれに対応して問題を解決すれば、努力に報いる形で顧客を得たことになる。だから(意見に対して)力ずくで突き進むことは、有効なのだ。

コメンタリーはコミュニティとの絆を深めるさらなる試みなのか
GN: 一部の顧客にとっては、我々のデザインコメンタリーは非常に価値があるものと見ており、彼らに我々と対話をする際の表現の幅を広げる手助けとなる。つまりそれによってデザインの問題に対して我々がどう解決するのかを理解できれば、その課程について何も知らない場合よりも容易に意見を述べることができるというわけだ。対話の手助けになるという事実を無視すれば、人々は娯楽性を感じている、つまり、払った対価以上の物を感じているのではないか、とも私は考えている。

Robin WalkerとTF2の話をした際、ゲームプレイを詰めた後でもアート作成はうまくいくと言っていたが、以前よりもよいアプローチだと感じるか
GN: 我々がより成熟したゲーム開発者となりつつある現れだと考える。HL1の頃、ここに本当に奇妙でかっこいいモンスターがあるぜ、のような感じだった。我々は今、このようなことまで言える段階にある。こちらにデザイン目標、こちらにゲーム完成に必要なものがあり、さて、どのアートの方向性をとり、個々のアートの選択を行えば、それを満足できるか、といった具合だ。

我々の決断は今や、より場当たり的な選択をしないようになっている、と考える。つまり我々が何故クラスと環境にこの視覚デザインを用いたのか、人々は本質的に理解し、そうすることで人々がそれに適応する、さらにはそういった目標に対してさえも一貫した行動をより容易に行えるようになるというわけだ。

B級SFから感動ものへ移行しているのは明白だが、より深みを与えようとの意識的な決断はあったのか
GN: 我々がHL1の開発を進めていくに従い、より洗練された物語の伝え方があることを見いだし、聴衆もそれを期待しているということを感じていた。HL1の当時、アクションゲーマーに対する世間の評価は散々なものだった。例えば二連式ショットガンがよければ、三連や四連のものならなおさらよいだろう、というデザイン哲学を賞賛するのをカンファレンスで耳にするだろう。これは間違った方法でゲーマーに耳を傾けている一例だと私は考える。私がDoomをプレイした時の感動は、完全には理解できない非常に興味深い世界と物語から来るものだった。ただ、理解できないとはいえ、周囲の環境には十分な手がかりがあったし、そこから自分の中で物語を組み立てたことで十分恐れをなした。idの人間に聞いたところ、それはちゃんと意図したものであったということだ。だから我々は非常に安上がりな方法で、1950年代のB級SFものを思い起こさせるものをHL1に入れることでその目標を追い求め始めた。それからHL2で我々は何が実現できたのかを調べた際、そのアイデアをさらに強く信じることができただけではなく、特に強く押し進めた方向に対し、非常に強い反響がHLにあったのだ。我々にはあなたの抱える問題や想像に対する考えが大いにある。我々は今やさらなる深みのある物語を伝えていると考えている。我々が思い違いをしていようがいまいが、時が経てば分かることだろう。

エピソード化に当たり、テレビの連続ドラマから学んだものは
GN: 私が思うに、連続ドラマには陥ることのある、物語の卑怯さ(narrative cowardice)というものがある。例えばX-ファイルは長年に渡ってダラダラと長く続けてきたが、いざ秘密が明かされると、「それだけ?ウソでしょ。それが本当にX-Filesの隠された秘密だったの。非常にがっかり。第一話からそのネタで引っかき回すべきだったでしょ」のような感じになった。それからHEROES/ヒーローズでは、そう、それにひっかき回され、明確なネタバレは一切なく、そういったギリガン島(Gilligan's Island/ギリガン君SOS)に取り残されることなく筋書きをずっと追いかけることができる、と言われている。ロストでは第一シーズン後、どうにもならなかった。私はロストの大ファンだったが、それ以上関心を持たなくなった。ヒーローズは今のところ、物語全体を前に進めているにもかかわらず本当に興味深いエピソードものと分かる能力を備えており、これは我々を含む誰もが本当によい教訓になるものだと私は考える。場を白けさせず進行させ、5年もダラダラと続けさせないと言うことだ。私が思うに、物事の解決が楽しく、次に何かしら面白いものを思いつけることを期待できるものでなくてはならない。顧客を惹きつける方法は一つしかない、とは思わないことだ。

すると、HLのエピソードをずっと続けるつもりはないということか
GN: EP3が終わった後、我々は腰を据え、「我々が得たフィードバックだ」と言い、そしてそれから次の3つのそれぞれが全く異なる例を用いて、彼らが次に何を欲しているのかを見つけ出す。彼らは短めのものにして欲しいのか、あるいはTV制作でやっているようにスケジュールを最優先して欲しいのか、それとも以前のように大規模な一本ものに戻って欲しいのか。我々は本当に、2つほど実例を見てみたい。似たような方法でやっている人々と話をしたい。Sam&Maxの人間は制作サイクルという点でTVに近いことをやっており、彼らが得たフィードバックがどんなものかに興味がある。またBlizzardのRob Pardoと話をし、彼らの経験は我々のと調和するのか、違いは何かということを調べてみたい。彼らは我々と似たような方法でWrath Of The Lich KingやThe Burning Crusadeといった拡張パックを出しているからだ。

HL以外に何かプロジェクトは。Doug LombardiはWiiについて触れていたが
GN: Wiiは現時点において、我々の戦略の大きな穴となっている。PS3や360はゲームデザイナーとして、PCと根本から違うものと考える必要はそれほどない。それらは異なるコントローラーのついたPCだからだ。劇的にゲームを変更させる必要はない。マシンはグラフィックを生成する。しかしWiiは全く異なる思考をすべき、明らかにゲームデザイナーにとってのチャレンジなのだ。DSも同じことだ。私が発売前にDSを目にした際、PSPに圧倒されることになるだろうと思っていた。「タッチスクリーンなんていう馬鹿げた仕掛けはいったい何なんだ」そしてNintendoが出したゲームを目にするや否や、ゲームデザイナーとして「なんてこった。私は完全にこいつらを誤って過小評価していた」となった。それは与えられたものに対してゲーム主導で決断を行うものだったのだ。Wiiも同じことが言える。業界がいわば忘れていた、入力というものは途方もなく重要だということを示してくれた。我々が1984年から使っている入力機器(マウス)という事実を彼らは痛感させてくれた。でもその頃からほとんど何も変わってはいない。多くの興味深いことを行う多くの機会を我々は逃していた、ということをおそらく示しているからだ。3Dの前、3Dの後、接続前、接続後。これらはPCが先導していたものだが、入力という点に関しては相当後れをとっているし、Wiiはそれを探求する最高の機会なのだ。

Games For Windowsは早くも失敗に終わったようだが、その現状に不満は
GN: Games For Windowsは失敗に終わった。Microsoftが360側に多くの問題を抱えているためだ。そのチームへの財政や経営の注力の全てがその信用性を徹底的に失っているという事実を指し示していると考える。Nintendoが8ヶ月で追い越したばかりだ。そういったことが彼らが注力している一種の問題となっている。彼らはGames For Windowsにあまり多くのリソースを割いていない。我々の視点から言えば、PCは素晴らしいプラットフォームなのだ。今でも成長を続けているし、気づいてみれば、我々は投資集団にいる人々に多くの教育をせねばならないという不思議な立場にいる。任天堂のことについて話していると、立ち上がってこんなことを言う人がしょっちゅう出てくる。「私は広報担当です」とか「投資家向け広報担当です」と言い、そして「何でもお教えしますよ」となる。でもアナリストにPC市場に関して尋ねると狼狽する。そして「MMOが継続的な収益を得られることはご存じでしょうか。PopCapの名を耳にしたことは」と尋ねると、「うーん、NPDデータを調べてもPopCapという名前はどこにも出てきませんね」となる。PopCapがBejeweledを500万本も売り上げていることを知っているのだろうか。彼らはトラッキングしていなかったのだ。会社にPCゲーム市場への注力を促す明確な代弁者が欠如していると考える。もしIntelが進み出てくれれば、Dellが進み出てくれたなら、あるいはもしMicrosoftがコンソールでの活動にGames for Windowsのグループを取り込むようなまねをしていなければ、本当に素晴らしいことだっただろうに。

その穴をSteamなどで埋めることは
GN: できる範囲で努力はしているが、たった144名からなる会社だ。我々には限度がある。我々は顧客をよりよい環境にしようと努力しているが、Microsoftは投資家向け広報担当グループ一つだけでも144名を抱えている。ライプツィヒではMicrosoftから50人の広報担当が来ていた。そういったより大きな規模の会社が業界の明確な方向性を示してくれれば、素晴らしいことだろう。

Comments

まだコメントはありません。

Add Comments


:


:


:



TrackBack

Trackback URL :

まだトラックバックはありません

The Final Hours of Half-Life 2 Japanese

ARTICLE INFO

Date : 2007-10-14
Author : Kusa
News Category : 日本語参考訳 , インタビューやレビュー等 , Steam , HALF-LIFE 2 , Steam Games
702181 (7D:3914 Y:570 T:438) [Mode] Since 2006-06-01
Copyright © 2003-2008 fov120.net Some Rights Reserved.
Powered by Nucleus