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ポチョムキン村? - The Final Hours of Half-Life 2 日本語訳

http://www.gamespot.com/features/6112889/p-13.html

 時は2003年3月、Gabe Newellは今まさに影絵芝居を始めるところであった。NewellはValveの会議室で座り、右手を上げ親指と人差し指を口に見立てた。
 「この類の話は、もう何年もファン達との間で個人的にしてきた」
と、自分の手を見つめつつ話す。
 「だからこの手をファンに見立てて、彼らがHalf-Life 2をどう思うのか見当しなきゃならない。」
Newellは続いて、ファン達が何を思うのかの推測にはもううんざりだという旨を話した。彼らへゲームを見せ、その反応をみる準備は整った。
 「E3ではファン達の目を見て『オーケー、君達はこれをどう思う?』と、やっとできるようになる。」

 Valve はどうやって2003年のE3でそのゲームを初披露するのか。Newellは当初、30分にわたる広範なデモをチームに作成させたかった。メインの女性キャラであるAlyxを登場させ、Source技術が陳列する科学研究所を聴衆へ案内するのだ。それから、デモの途中で突如研究所が攻撃を受け、プレイヤーはAlyxと共に脱出をせねばならない。それは仮想と現実との壁を打ち破り、Valveのキャラクタ技術をお披露目するすばらしい手段のように思われた。しかしE3まで数週間と迫った中では、そのような手の込んだデモを作成する時間などないことが明らかとなった。
 「我々はそのようなデモを作る手間を調べ、『絶対無理だ』と言ったよ」
と、Birdwellは振り返る。
 「出荷が9月30日なら、E3で行うつもりだったそのデモだけが出荷できるものとなったろうね。」

 E3 でのファン達は、Valveがデモの規模を劇的に縮小させたことなど知る由もなかっただろう。Alyxのデモに代わり、Valveはゲームのプレイ場面数本のほか、いくつかの概念実証デモを披露した。そのデモは、誰もが好むキャラクターであるG-Manにより口火が切られた。Valveはさらに劇的な趣向をデモへ加える、卓越した方法を思いついた。初めは前作Half-LifeのG-Man。それからそれはHalf-Life 2の写実的な新キャラクタモデルへと変貌を遂げる、というものだ。2つのキャラクタ間の対比は絶妙な演出であった。Valveはこの5年間でどれほどのことをしてきたのか示すことができたからだ。

 Valveがそのデモをイカしていると考えていたかなんてのは、どうでもよかった。 Newellはファン達の反応の方に興味があった。E3のデモが終わるや否や、彼は聴衆へと振り返り簡単な質問を投げかけた。これはHalf-Lifeの後継足るものか、と。返ってくる答えは、幾度となくイエスであった。
 「私にとってそれがどれほどの意味を成すものなのか、言い表せない」
と、Newellは話す。
 「ファン達はこう言ってくれた。『とてもイカして興奮のできる何かをしてくれると信じていたし、うちらの期待に見事応えてくれたよ。』」
Newellはショウ三日間の全て、その同じ質問をし続けていたのであろう。そしてその全てが、同じ返答だったのであろう。

 ショウではHalf-Life 2の話題で持ちきりだった。初お披露目から数週間で、誰もが欲するショウ最高の賞、Game Critics Awards: Best of E3 2003が贈られた。ただ、E3で行われた他の有名なデモと同様、同業者や報道関係者の幾人かは、Valveが披露したものに懐疑的のままであった。特に、9月30日という出荷日の約束についてである。

 その論拠の要旨はこうだ。そのゲームが本当に9月30日に出るのであれば、夏には開発を終わらせていなければならないということ。なのに何故、Valveは5月半ばのE3で実際にゲームをプレイさせなかったのか。物理法則を用いたゲーム性は確かに興味深い。だがあのようなゲームでは絶対にうまくいくはずもない、と同業者は言う。プレイヤーにそこまで自由にさせるのは、デザイナーにとっては地獄だからだ。懐疑的な人間はあれこれ思案にふける。Valveはゲームにするつもりもない手の込んだ技術デモで、業界全体を騙していたのではないか。 City 17は実のところ、ポチョムキン村だ。1700年代後半、ウクライナ巡行中のエカテリーナ2世を喜ばせるためにロシアのグリゴリ・アレクサンドロビッチ・ポチョムキン将軍が作ったといわれる、手の込んだはりぼての村だ。

 Valveはその全てを以前に聞いたことがある。それは負け惜しみだろうと。Newellには、その疑い深い人達へ贈るたったひとつのメッセージがある。9月30日には分かると。いや分からないかもしれない。Newell は、E3から帰ってきてからはチームの成り行きに長く、深く注視していた。彼はそれからまもなく、心臓が飛び跳ねるような結論に至ることとなった。

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The Final Hours of Half-Life 2 Japanese

ARTICLE INFO

Date : 2005-05-15
Author : fov120
News Category : HL2 content
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